「暮らしを楽しむ」をテーマに、毎回「暮らす事を楽しむ」スペシャリストの方々にお話をお伺いするコラムです。
いつもの生活に「あの人のヒント」をプラスするだけで違った日常になるかもしれません。
今回は3回目の登場となる日本料理店 女将の渡邊映理子さんに、芸術家のお父様とのエピソードとガラス作家の遠藤章子さんとの出会いをお話いただきました。
家の下の海は、宝物の山
――渡邊さんはこの日立で生まれ育ったとか。三春は海が目の前ですが、小さいころからの想い出などはありますか
そうですね。途中都会に出たけれど、またずーっと海の目の前のここ、日立に住んでいます。 子供のころからの大好きな遊びの一つに、“海岸で何かを拾う”ということをしていました。今ではビーチコーミングというそうですね。
ビーチコーミングなんてかっこいい名前などつゆ知らず、子供のころから還暦前のこの年になっても、その遊びはやめられないのです。むしろさらに熱が入っているかもしれないなぁ。
家の下の海は、宝物の山だと思っていて…
石も貝殻も好き。シーグラスというガラスの破片も大好きで集めています。
割れたガラスが波に揉まれて、白っぽく丸みを帯びたシーグラス。子供のころからそんな風にシーグラスを集めて、宝石と同じように思っていました。
人生で初めて持つガラスのアートだったのだと思う
高校生くらいの時、変り者の父が突然
“この中の好きなものを一つずつやる!” と、なにやら訳のわからない物を妹と私に持ってきたのです。妹が何を選んだのかは覚えていないのですが、私が選んだものはガラスのオブジェ。
たぶん人生で初めて持つガラスのアートだったのだと思う。
その手に取ったものは、スウェーデンの作家物でとても古いものだったそう。山の形をしていてなぜかこれに惹かれた と話される渡邊さん。 その後も無意識のうちにガラスのものを手に取ることが多くなって、ガラスへの興味は今もなお馳せることはないですね。
ふとした出会いでこの本に出会ったんです。
「肌理とアモルファス」
遠藤章子 BankART出版
――中も開かず、ただこの装丁に惹かれて、 一瞬で買った と話される渡邊さん。編集スタッフも初めて渡邊さんとお会いしたのは共通の写真家さんの個展だったのですが、好きなものを語る時の渡邊さんの勢いを思い出しました。
あまりにも素敵だったので、Instagramをフォローしてメッセージを送って…なんと三春での個展開催のお話にまで進んだのです。その打ち合わせで彼女がこちらに来ることになり当日初めてお会いする彼女に
“遠いところをありがとうございます”
“え?遠くないですよ!〇〇ですよ!”
なんと三春からたったの3駅先の街に住まわれていることがわかったのです。その後も頻繁に仲良くさせていただいいて。そんな出会いに感謝です。
遠藤さんの作品は今、少しずつ私の元にやってきています
遠藤章子
――今回はちょうど今の時期にお勧めなAIFY6重ガーゼケットをお試しいただきました 。
ガーゼが6重も重ねられているのに、ふわふわと柔らかくて、体に気持ちよく絡みついて笑 それでいてもちろん軽い。布のむしゅむしゅと、そもそものガーゼ好きの私のツボに入ってしまいました。
ガーゼって軽いのですが、毛布として使うときには軽すぎて心もとなかったり。これはちょうど良い重み。洗濯をしてさらにふっくら感と柔らかさが増しました。
この季節、この肌触りを一緒に楽しんで欲しいなぁ…
■プロフィール
渡邊映理子 日本料理 三春 女将
昭和25年創業の創業70年を超える日本料理三代目女将。
10年前に『café miharu』を2Fにオープン。
名物「笹巻きご飯」を食べに遠方から足を運ぶ人も。cafeスペースにて写真展などのギャラリー展示も定期的に開催。
Instagram @miharu.cafemiharu